個人山行

南アルプス深南部 大無間山~大根沢山周回ルート

 

期  日 2022年(令和4年)10月1日(土)~3日(月)

     テント泊1泊2日及び宿1泊

  者 カツ(L・HP)、Mario(SL・記録)

交通手段 自家用車(Mario車)

行  程 

1日目(10/1 天気:晴れ

  相模原発9/30 2210=東名厚木IC=新東名新静岡IC=県道292760

号経由=230赤石温泉白樺荘(仮眠)

 白樺荘発505535明神橋-735稜線合流点-800 1452m点810 

 -940外山沢ノ頭(1805点)-1155小無間山(2149.7m)1225

1320中無間山(2109m)13301505大無間山(2329.6m)1525

1615三隅池-1650三方峰(2105m)着(幕営)

 2日目(10/2) 天気:晴れ

  三方峰発550640小根沢山(2127m)-8:10アザミ沢のコル-820

1922m点835930 2127m点9351020大根沢山(2239.6m)10501155 2135m点12001235田代沢ノ頭(2115.6m)1245

1350 1737m点-1455林道出合-1510 三角点(1398m)15201555 1190m点-1645白樺荘着(宿泊)

 3日目(10/3) 天気:曇り

 南アルプス深南部でも有名な「大無間山」はずっと憧れの山だった。もう20数年前になるが、便ヶ島から入山してテント泊で聖岳、上河内岳、光岳と踏破、易老渡に至る周回コースを縦走したことがある。この時は百名山である光岳から先については全く知識を持ち合せていなかったが、その後“その先”があることを知り、いつの間にか光岳から先の信濃俣から大根沢山、大無間山を経て田代までのコースをやることが目標となった。今回、Mario氏の協力を得て、その思いの大部分を叶えることができた。心から感謝を申し上げたい。

1日目 

 白樺荘から県道を戻り、明神橋の擁壁ステップ取付く。いきなりの急登で足場も脆く登りづらい。いくつもの堰堤を越え、踏み跡を辿っていたつもりでいたが、ルートを外したようで苦労する。中部電力の標識を発見し、尾根に乗ってからは迷うことなく順調に進む。小無間山が近づくに連れて、樹間越しにアップダウンが厳しそうな鋸歯が望める。小無間山頂で休憩していると、大無間山からの下山者にタイミング良く出会い撮影してもらう。片側が崩れ稜線が姿を見せ、イワカガミの群生した登山道を辿るとこれといって特徴がない中無間山頂だ。この間にもう一人のピークハンターとすれ違う。さらに以外と明るい樹林帯を気持ちよく進んでいくと、展望はないが広々とした大無間山の山頂に着く。憧れの山頂には、“平穏”という言葉がピッタリの雰囲気が漂っていた。ここに泊まってもよいかなぁなどと思ったが、先は長いので気持ちを入れ直す。一気に200m以上も下降すると、倒木で埋まっている三隅池に達するが、水も少なく池らしくない。ここからは一面笹原が広がり立ち枯れも多くなってくる中を進む。夕暮れが迫っているのか、ガスも出て幻想的な風景が際立ってきて、「これぞ深南部」という感が強くなる。笹原を登り切ると、何度も画像で見た三方峰である。暗くなる前に二人で協力して天幕を設置し、ゆったりとしていると辺りはすっかり夕闇に閉ざされたので、食事をして早めに就寝した。

2日目

 今日も長時間歩行が待っているので、早めに起床、朝食を取りパッキングをする。夜は思ったほど冷え込まず、夏寝具の身には助かった(笑)。小根沢山までは踏み跡の錯綜が多く、迷いが伝わってくる。青のスズラン紐が主で、時より時代ものの赤布がぶら下がっている。小根沢山頂はMarioさんの指摘がなければ通り過ぎてしまいそうな小山(こやま)だったが、辺りを見回せば手作り標識がある。それにしても、深南部の標識はよく言えば趣があるが、素直に言えば判読できないものばかりである(無いよりましだが…)。この先で踏み跡に誘い込まれ、樹林に覆われた直角に曲がる道を見つけられずルートロスをしてしまうが、MarioさんのGPSに助けられすぐに復帰できた。勘と経験に頼るだけでは難しく、最新機器との併用が望ましいと反省する。下れば水が取れるアザミ沢のコルを過ぎ、シダ原、高山植物、笹原、ガレ場と次々と移り変わる風景に励まされながら登り続ければ、台形の大根沢山の一角となり山頂も近い。大根沢山頂は樹林に囲まれ展望はないが、その分幽玄な雰囲気が満喫できる。ペンキで書かれた矢印や赤テープを頼りに田代沢ノ頭に到着、綺麗な三角点がお出迎え。途中樹々の切れ間から、信濃俣、光岳、イザルガ岳を眺めることができる。山頂からは大急下降で油断すると転がりそうになる1903m点からは少しずつ傾斜も収まりブルドーザーが置かれた、林道出合に着く。ここからは時折山栗拾いを楽しみながら、痩せ尾根を下降していく。送電線鉄塔を回り込み、落石多数の林道に出て、本日の宿の白樺荘に到着した。初日に2人の登山者と出会ったのみで、初秋の南アルプス深南部の自然と静寂を堪能した山行となった。

3日目 

 白樺荘から帰宅。

 

 

明神橋先の取付き、ここから2時間の急登が始まる。

明るい感じのよい尾根、小無間山に続く。

小無間山頂の三角点と古い標識と撮影。

3無間の稜線は意外と厳しいところあり。

広々としている大無間山頂、幕営もできそうだ。

200m以上急下降すると、三隅池に出る。

三隅峰からは、立ち枯れ越しに深南部の山々が広がる。

原が一面に広がり、“深南部”らしさが漂う。

本日の幕営地、三方峰で撮影。

ルートロスから正規ルートに復帰したところ。

大根沢山頂の年代ものの標識たち。

“深山”の静寂の中に朝日が降り注ぐ。

樹林の切れ間から、南アルプス南部の山々を望む。

最後の2000mピーク田代沢ノ頭は明るい。

宿泊した白樺荘、素敵な温泉と美味しい食事に大満足。