タカマタギ、リベンジの雪洞泊
期 日: 3月13日(土)~14日(日)
参加者: 森田ア(L)、井山(SL)、坂本(食)、小原(記HP)、森田ミ(会計)
行 程: 3月13日  相模原発4:00【自家用車利用】→(関越道)→湯沢IC→土樽駅7:50→登山口P8:30==1100m地点11:30(雪洞構築12:00~15:30)雪洞泊20:00
3月14日  1100m地点8:40==棒立山9:40==タカマタギ山10:30~10:45 ==1100m地点12:30(撤収)==登山口P15:00→(入浴・反省会)→湯沢IC→(関越道)→23:30相模原着
   
 今山行は、私にとっては去年の山行の再挑戦であった。ちょうど一年前、タカマタギの山行に参加し、初めて雪洞構築の体験をさせていただいたが、残念ながら、暖冬による雪不足と雨に祟られた上ブッシュに阻まれて、泊まれる雪洞構築までには至らずテント泊だった。今回は、再び参加の井山さん・小原に、リーダーの森田アさんはじめ、坂本さん、森田ミさんに加わっていただき雪洞泊のリベンジとなった。
13日8時30分、登山口駐車場を出発。平標山の分岐を過ぎタカマタギの尾根のとり付きに着く。去年は、われわれしかパーティーはいなかった上、雪が柔らかくトレースがなかったので、すぐにワカンを着けることになったが、今回は、既に数パーティーが先行しているようで、トレースがしっかり付いている上、雪もわりあい締まっており、ワカン不要で歩きやすい。順調に1040m峰直下に到着。去年の雪洞構築場所だ。先行していたパーティーのうちの1つが、去年われわれが雪洞を作ったのとほぼ同じ所で雪洞作りの準備をしている。雪の量は去年より多そうだが、われわれは、さらに上へ行くことに。先ほどから降っていた雨がここで強くなってきたのでザックカバーをかけて進む。1100m辺りに雪庇が少し張り出している所があり、雪洞構築に適しているとリーダーが判断。計画では、棒立山直下で雪洞構築の予定であったが、ここで雪洞を掘ることに。昼食を軽く摂って早速掘り始める。30分程掘ったところで、小枝が現れさらに大枝も出てきて、断念。右に7~8mずらして、再び掘り始める。1mほど掘ると今度は、雪が硬くスコップはもちろんスノーソーでも歯が立たない所が出てきた。雪が軟らかい左の方を重点的に掘ることに。こちら側は順調に掘ることができた。硬い雪の部分も皆で交代しながら少しずつ広げた。15:30雪洞完成。エスパースジャンボより一回りも二回りも大きな雪洞ができた。リベンジ成る。降っていた雨は雪になっていたが、雪と汗と湿気で、皆、服の外側も内側もビショ濡れ。
水を作るために外から雪を運ぼうとしたら、先輩諸氏に『雪洞を削って水にするんです』と教えてもらう。雪洞の内側をスノーソーで削ってお湯を沸かし、コーヒーをいただく。ホッとする。夕飯のメニューはすき焼き。食当の坂本さんが溶き卵用に専用容器に入れて生卵を持ってきてくれていた。おいしく頂きました。
ガスバーナーの火を最大にして雪洞内を暖める。しかし、温度は、依然0度。吐く息も白い。雪洞はもっと暖かいと思っていたが意外に寒かった。ところが私もそうだが、外に出て帰ってきた者は、口を揃えて同じことを言う。『雪洞の中はやはり暖かいですね』―――外に比べれば、0度でも雪洞は断然暖かい。その有難味が分かった。暗くなってきた。ろうそくを10本灯す。ろうそくなんてたいして明るくないと思ったら、ヘッドランプよりずっとずっと明るいことも分かった。夜8時就寝。
14日6時起床。恒例のお粥をいただいて、8時40分、出発。天気は曇り。今日も、既に数パーティーが先行しているようで、トレースがしっかり付いているので、歩きやすい。棒立山手前の急登。昨年は一夜で雪が30㎝ほど積もり、ワカンを着けて腰近くまで埋まりながら苦労してラッセルしたのを思い出す。私は後からついて行ったのだが。今回はワカンも不要。急坂を一気に登る。9時40分棒立山頂上着。ここからタカマタギが見えるはずだが雲の中。一回下ってタカマタギ目指して登り返す。ここの登りの雪は硬く踏み込みにくい。慎重に登る。10時30分タカマタギ山頂着。全員で記念撮影。少し晴れてきて、平標方面の山々や大源太山方面の山々も見渡せた。安全のためアイゼンを装着して下る。棒立山の急坂で突然井山さんがシリセード。皆も真似してシリセード。楽に楽しく下れた。
12時30分1100m地点着、撤収。雪洞を壊す予定でいたが、頑丈なので綺麗にして止むなく残置。危険防止のため、ペナント2本を雪洞の上に罰点にして通行止の印として置いてくることにした。13時1100m地点出発。標高700m~600m程度まで下ると、雪がくさり気味で少し重い。14時45分登山口駐車場に無事到着。
今回の山行で、私としては初めて雪洞泊ということを経験することができました。自然をそのまま利用して5人が暮らせる家が作れたなんて、すばらしいことだと思います。たいへん楽しい時間を過ごさせていただき、皆さんありがとうございました。
登山口駐車場。パッキング中。 念のため、ルート確認。
去年の雪洞構築場所。 今年の雪洞構築場所。
雪洞掘り開始。 雪洞掘りも仕上げの段階に。
雪洞完成。 手前は物置。ブルーシート奥が雪洞。
雪洞上にペナントを立てる 雪洞の壁を切って水作り。
すき焼き。雪洞の中はモヤモヤ。 意外に明るいろうそくの明かり。
雪洞の中は暖かくはなかったが。 棒立山手前の急登。
棒立山からタカマタギの途中。 タカマタギ山頂。イェーイ。
後ろは雲の中のタカマタギ。 棒立山斜面でシリセード。