― 個人山行 ―
谷川岳: 俎 嵓 山 稜  
期 間 : 2009.3.20~21
参加者 : KIDO(L)、満作、皮ハギ、EMIRIN、KAWANI
計 画 : 仏岩トンネルP~三岩山~阿能川岳~小出俣山(おいずまたやま)~川棚ノ頭~俎嵓山稜(まないたぐらさんりょう)~オジカ沢ノ頭~谷川岳~一ノ倉岳~芝倉沢下降~土合
 KIDO(L)が多年温めていた俎嵓山稜を計画してくれた。計画は上記の如く谷川岳南西の壮大な痩せ尾根を登って本峰に立ち、芝倉沢をくだろうという積雪期ならではの魅力的な2泊3日のルートであった。我等は春分の好天の時期に大いなる期待を抱いて臨んだ。・・・ところが無残にも敗退となってしまった。
 初日、仏岩トンネルPで支度していると雨となり、本降りの中、急登して尾根に取り付いた。ヨシガ沢山の先の鉄塔を過ぎてまもなく、雨は止んで一時的に回復の兆しをみせたが露岩帯の痩せ尾根辺りから、小雨、小霙、小雪となり風が強くなってきた。三岩山では視界も悪くなり阿能川岳では小出俣山への分岐を見落とす状況となった。漸く方位を確認し小出俣への尾根に入ったが雪を巻き上げる地吹雪的強風になり視界も50m程となった。暖かかった気温も次第に下がって寒くなった。
予定していた小出俣山の肩での幕営は無理だとKIDO(L)の判断で直下(1560m)の潅木脇に幕を張った。掘り下げ、ブロック積みの防風対策をして、明朝の好天を信じてシュラフに潜るも強風は眠れぬ程朝まで吹き続いた。確かに晴れてはいるが強風の衰えはなく吹き荒れていた。4時前に起床、先ず小出俣山まで入って様子を見るとの指示で食事を済ます。KIDO(L)と皮ハギが偵察に出たが、稜線を吹き抜ける風は強く、このメンバー(老骨のkawaniや経験浅い者もいる)では核心の俎嵓山稜は無理だと判断され撤退と決定された。
KIDO(L)と皮ハギ2人は小出俣山をピストンしてきた。(強風の稜線を避け東斜面を直登した)
 強風だが視界は良好なので計画した峻厳且つ魅力的な俎嵓山稜をはっきりと眼に植え付けることができた。後ろ髪を引かれる思いで阿能川岳へと下降した。
皮ハギの提案でKIDO(L)が決断しここから往路ではなく南東にのびる尾根を下ることにした。大嵓、小嵓(1265m)、1073m点を通過して鉄塔から成田山水上寺の裏へ出た。タクシーで仏岩Pの車を回収して、湯テルメで入浴、リベンジを誓って帰路についた。
(mt_kawani 記)
仏岩T脇から取り付く 潜る雪を踏んで尾根へ
大岩が立ちはだかる 三岩山にて、小雪が舞う
視界がなくなって風が強くなる ビバーグ地点
俎嵓山稜:右奥谷川岳・一ノ倉岳、
手前右から俎嵓、川棚ノ頭、1780P、本谷ノ頭
小出俣山の皮ハギ
阿能川へ戻る 小出俣山
 
阿能川岳山頂:バックが谷川岳本峰