-会山行-

針ノ木岳~船窪岳~烏帽子岳(A班)

記 録: 井山
目 的: 夏プレ縦走
期 日: 2008年7月19日(土)~22日(火)
参加者: CL貴堂、SL井山、食当小林、新保、鈴木
行 程: 7月19日(土)
 相模原3:00発=八王子IC=豊科IC=7:00扇沢バスターミナル発7:45~9:00大沢小屋~10:10雪渓取り付き~13:00針ノ木小屋14:25~15:00針ノ木岳~15:40針ノ木小屋(幕場)。
7月20(日)
 針ノ木小屋幕場5:20発~6:35蓮華岳~8:15北葛乗越~9:30北葛岳~10:30七倉乗越~11:40七倉山~12:05船窪小屋(幕場)。
7月21日(月)
 船窪小屋幕場4:30~5:00船窪乗越~5:20船窪岳~10:00不動岳~11:10南沢岳~13:45烏帽子分岐~14:15烏帽子岳~15:30烏帽子小屋(幕場)。
7月22日(火)
 烏帽子小屋幕場5:20~8:20登山口~高瀬ダム~9:30七倉山荘=扇沢=松本IC=相模湖IC=相模原
行動記録
7月19日(土)天気晴れ

 朝3時相模原を出発する。いつもの北アルプスへの道である。扇沢バスターミナルに7時に到着。すぐにA班の車をB班が七倉に一台置きにいった。帰りの事を考えてあらかじめ下山地点に一台おいておく事にした為である。A班はパッキングを済ませ7時45分扇沢をスタートした。登山道はターミナルの左手を回りこむとすぐにあった。ブナ林をゆっくりと登っていくと大沢小屋に着く。一本とった後いよいよ針ノ木の大雪渓に挑む。大きな雪渓が見えてきた。これが三大雪渓の一つ、針ノ木の大雪渓である。昨年に剱沢の大雪渓を下り、源次郎尾根から剱岳へ登った事を思い出す。後の一つは白馬大雪渓である。雪渓の感触を楽しみながら一歩一歩登る。時々足を止め景色に見とれる。B班の姿も下の方に見えている。天気は良く青空と白い雪渓である。夏道が所々出ていて雪渓の苦手な人は夏道を登っている。私達はやっぱり「雪渓でしょう」と、まっしぐらである。13時、針の木小屋に着いた。程なくB班も小屋に着く。幕場はまだほとんどが雪で埋まっていて張る場所があまり無かった。小屋よりずっと上に上がった幕場に張るよういわれ、小屋で水を買い持ち上げた。きつい坂道であった。何とか2張り立てるが傾斜があり幕場には適していない。14時25分A、B共に針ノ木頂上を目指す。雪渓に赤い色で道しるべが付けられていてそれに沿って歩き15時頂上に着いた。展望が良く大パノラマである白馬鑓、五竜、鹿島槍、爺ヶ岳そして槍が岳もしっかり見えている。大満足であった。幕場に戻る途中に平なところを見つけたのでA班は幕場を10分程上の地点に移した。針ノ木に落ちる夕日を眺め感無量で有った。
 
7月20日(日)天気雨
 5時20分針ノ木の幕場を出て小屋の前に集合した。小雨が降り始めているので雨具を着てから出発した。蓮華岳への登山道は高山植物の宝庫で多くの花が咲いていた。とりわけ多いのはやはりコマクサである。雨、風が吹いていて小さな植物はゆれていた。A班、B班ほぼ同時に6時35分蓮華岳の頂上に着く。広い頂上はお花畑である。写真を撮りながら歩いていると時間がたってしまった。蓮華の大下りの途中に白いコマクサが咲いていたのが印象に残る。ガレ場が多くなり鎖と梯子で下り、8時15分北葛乗越に着く。登り返して9時30分北葛岳山頂に着いた。順調に道を進み11時40分七倉岳山頂に着く。船窪近くになると雨もあがってきて気分が良い。小屋への道を下っていくと左は小屋へ右は幕場へとなる。幕場と小屋は少し離れているため二手に分かれ小屋へ手続きに行くチームと幕場に行くチームに分かれた。12時05分船窪小屋に着く。小屋では歓迎の鐘を鳴らしてくれた。そして、熱いお茶を入れてくれた。登山者をこのように歓迎してくれる小屋のお母さんは「船窪小屋のお母さん」といわれている有名な方でした。B班も程なく小屋に着いた。同じように歓迎の鐘を鳴らしてもらっている。ビールを買い込み幕場は急ぐ。幕場はせまいが何とか2つテントを張る。水場は幕場から15分ほど下ったところに有り有志二名が水汲みに行ってくれた。とてもおいしい水であった。明日A班の鈴木氏が七倉に下山するため今夜は送別パーテーとの事。御馳走をいただいた。

 

7月21日(月)天気晴れ
 4時30分空が明るくなってから出発する。きょうの行程は難所といわれている登山道を通過するので気が抜けない。歩きはじめてすぐに梯子や鎖の洗礼を受けながら下る。5時、船窪乗越に着く。ここからの登りはとてもきつく朝一番の体には辛い。頑張ってどんどん進む。左に不動沢のガレを見ながら下った分登り返して、5時30分、船窪岳に着く。鈴木さんは七倉へと下山するためここから引き返した。A班はここから四名パーテーである。船窪岳はピークが二つ有り少し先にもう一つのピークがあった。ここから樹林帯に入りしばらく下り、そして、緩やかな登りになるがそのあとはやはりきつい登りが待っていた。天気が良く急激に気温が上がっているので体にはきつい。木陰を探し早めの休憩を取りながら行く。ところどころザレている道に出る。左が切れ落ちているので慎重に足を運ぶ。10時10分ようやく不動岳に到着した。とにかく長かった。ここから南沢岳まで1時間歩き11時10分頂上に着く。頂上で烏帽子小屋から来たという二人の登山者に出会った。船窪小屋まで行くという。ここから緩やかな道を下る。途中雪渓があり足もとが滑らないように下った。雪渓は続き赤い布がついた篠竹を目標に歩いていくと、四十八池の雪が融け池が出現している。この池の水でタオルをぬらし汗ばんだ皮膚を拭きさっぱりし、気分爽快となった。元気を出して目前に見え隠れしている烏帽子岳に向かう。13時45分烏帽子岳分岐、ここにザックを置き烏帽子岳頂上に向かう。ガスも晴れ烏帽子岳が凛々しくそびえている。岩を登り頂上を征服する。頂上の岩と岩の間から烏帽子岳の裏が見える。しばらくの間B班の姿が見えなかったので少し心配をしていたが、やがて眼下にB班の姿が見え分岐に着いている。あとは前烏帽子岳を超え、少し下った所に烏帽子小屋があった。15時30分到着である。ビールで喉を潤し幕場へと行く。すでに貴堂さんはテントを出し張っていた。水は雪渓から出ていると情報を貰ったのでその水を汲んだ。今日は11時間歩き疲れたがすばらしい一日だった。

7月22日(火)天気晴れ
 きようは最終日、5時20分幕場を出、三大急登と言われるブナ立尾根をゆっくりと下山した。途中何組かのパーテーとすれ違ったが皆さん元気はつらつだった。8時25分登山口に下山する。河原で水をくんだり、タオルをぬらし汗を拭いたりした。そして不動沢の吊橋を渡り、トンネルを抜け高瀬ダムに着く。そこからジャンボタクシーに乗り七倉に降りた。もう一台の車を回収に行っている間に濡れたテントを広げ乾かした。程なく回収した車に乗り温泉で汗を流し、帰路に着いた。
 針ノ木から烏帽子岳の三泊四日の縦走は厳しかったが様々な事を経験し大変意味のある山行であった。