-個人山行-

欅平~槍見縦走

目 的 五色ヶ原~薬師稜線・太郎平~中ノ俣稜線・五郎平幕営
期 日 2008/8/1夜~2008/8/9
参加者 鈴木
行 程  
  8/1 池袋東口発(23:05発)夜行バス
  8/2 (晴れ) 黒部IC(4:48着)・徒歩~舌山駅(6:16発)・電車~欅平(8:47着)
欅平(9:00発)~阿蘇原温泉(14:30着)・幕営
  8/3 (晴れ時々曇り) 阿蘇原温泉(5:40発)~仙人温泉(11:20)~池ノ平テン場(16:10着)・幕営
  8/4 (大雨時々雷) 池ノ平テン場(6:40発)~真砂沢(10:10)~剣沢テン場(14:55)
  8/5 (晴れのち曇り) 剣沢テン場(5:50発)~大汝山(8:55)~五色ヶ原テン場(14:10着)・幕営
  8/6 (晴れのち曇り) 五色ヶ原テン場(3:50発)~スゴ乗越小屋(9:10)~薬師岳(14:10)~太郎平テン場(15:30着)・幕営
  8/7 (晴れ時々曇り) 太郎平テン場(5:20発)~北ノ俣岳(7:05)~黒部五郎岳(9:40)~(稜線ルート)~五郎平テン場(11:50着)・幕営
  8/8 (晴れ時々曇り) 五郎平テン場(5:20発)~三俣蓮華岳(6:40)~双六岳(8:05)~双六小屋(8:45)~笠ヶ岳テン場(14:10着)・幕営
  8/9 (晴れ)笠ヶ岳テン場(4:40発)~笠ヶ岳(5:05)~クリヤ谷~槍見《中尾高原口》(9:29着)中尾高原口(13:40発バス)~松本(16:58発あずさ28号)~八王子(20:20着・人身事故の為)~高座渋谷(21:26着)
交通費 行き9140円=6770夜行バス+2370電車 帰り=9180円2800バス+6380円電車
合計18,320円
第1日
最初担いだ時そんなに重くは感じなかったが、欅平からの最初の登りで全然足が進まず、少しまずいと感じる。しかし、登りは殆どなく、水平歩道に助けられる。阿蘇原温泉では、重い物から消費しなければと考え、それを口実にビール500×2+350×1を呑み満喫する。阿蘇原温泉に入浴も、源泉が熱く、沢の水で加水しているのだが、4分の3以上が沢の水で、温泉に浸かっているのか沢の水に浸かっているのか?疑問に思う。私としては、夏はあまりお勧めできないと感じた。

水平道から
第2日
寝坊した。昨日発覚したのだが、従来の仙人温泉までのルートは崩落により廃道となっており、昨年からの新ルートは2時間以上余計にかかるらしい。前回、2001年に行った時の地図を参考にして計画を立ててしまった自分の適当さに怒りを感じる。仙人ダムからは、登りは急で且つ凄い猛暑となる。仙人温泉でも標高は1600くらいしかなく、丹沢を登っているかのような暑さだった。勿論、私の体力のなさもあるが、この荷物と暑さで今までに無いくらい辛くバテた。距離はないが、北ア三大急登は、ブナ立を取り消しここにして欲しいと勝手に考える。仙人温泉で50分休憩し出発するも、その後も足取りは最悪で、暑さは止まなかった。仙人温泉から30分、何を血迷ったか?少しでも荷を軽くしようと焼酎1Lを捨てた。さすがにビールは理性が働き現状維持。そしてザックを担ぐもあまり変わらず後悔後悔。そして10分後雪渓に出る。とても涼しくなり足取りが軽くなる。当然、雪渓なので、所々で沢が右から左から落ちている。あーー水捨てれば!とまた後悔。この時点で真砂沢は諦め、池ノ平に幕営することに自然と妥協していた。池ノ平では裏剣が良く見えた。テン場付近に雪があり、冷たいビールを呑めた。350×3。

仙人温泉噴煙

池ノ平から見えた裏剣
第3日
朝起きたら大雨でゴロゴロピカピカしていた。天候は回復基調だというので、少し落ち着くまで様子見る。雨が少し落ち着いたところで、テント撤収して出発した。ビールが無くなった分、テントの水気で変わらず、若しくは少し重くなった気がした。昨日は北方稜線も少し考えたが、その時は既に選択肢になかった。仙人峠から真砂方面に下る中、土砂降りになった。下るにつれ藪が酷くなり、山道はちょっとした沢になっており、上から下から両脇から水攻めにあった。沢に出る頃には雨も小降りになった。真砂沢の小屋の受付の狭いところで少し雨宿りをさせて貰い、ストックを用意し剣沢雪渓を登る。天気は回復に向かい、剣沢テン場につく頃にはたまに日も射した。靴の中は、小学生の頃、ザリガニとりをした時のような長靴状態だった。時間の関係で、本日予定していた剣は取りやめた。少しの時間でもと考え、何から何まで干すことに専念する。ビール350×2呑み持参ビール完飲。物足らず焼酎捨てたことをまた後悔する。本日は、体調は既に慣れ、あまり歩いてないことやアルコールが足らないことで寝付けない。11時過ぎまで寝られなかった。

剣沢雪渓

剣沢からの剣
第4日
案の定寝坊。もう丸3日山に入っているがピークらしいピークに登ってないことに気付いた。今まで、雪渓以外は殆ど樹林帯で、あまり北ア来た気がしなかったが、やっと稜線の縦走に入り、本当にやっと北アに来たと実感した。でも、立山領域に入ると、ちびっこやスニーカーにナップザックの群集で賑わい出す。なんか、私の格好が場違いに感じた。一ノ越・龍王岳を超えると、今度こそやっと静寂を感じることが出来た。そして木道に入り五色の花畑が迎えてくれた。

龍王から立山山域

一応五色
第5日
今回の山行で一番長い日になる日だった。3:50ヘッデン点けて五色テン場を出発し、小屋で今日の天気を確認した。鳶山まで、所々抜けるが、ほぼ木道で問題は無かった。スゴ小屋まで順調に来るが、9時過ぎるとまた猛暑となりバテ気味になる。12時くらいにはガスになり、暑さは無くなるが、薬師山頂もガスで何も見えず。薬師を下る途中、また西の方でゴロゴロピカピカ始まり全速力で下り、太郎平で幕営するが、雨は振らなかった。

スゴ乗越から薬師までの風景
第6日
天候を確認すると、朝は晴天だが天気は安定しないとの事だったので、黒部五郎まで急ぐ事にする。太郎平から黒部五郎の麓までは登山ではなく花畑のトレッキングといった感じで爽快だった。黒部五郎の登りは地図では急登と表示があるが、別に普通の登りだと思う。黒部五郎の山頂ではガスはかからず大展望が待っていた。前回はカールをピストンしたので今回は稜線から下った。五郎平のテン場へは一番乗りだった。念願の五郎平で幕営をし、12:15くらいから酒盛りに入る。しかし、今年は水が枯れており、依然見た小川が無かったのが残念だった。少し太郎平で知り合った単独行の二方とまた五郎平で一緒になり、夕方まで話が弾みビール350×11本も呑んでしまう。小屋のビールのある水槽に浮かんだりんごも勢いで買い3人で分けて食べた。酔ったせいもあったが、無性に腹が減り、夕食を食べ過ぎてしまい、食料が心細くなる。因みにタバコも残り3本。

太郎平から北俣までのなだらかな稜線

五郎平
第7日
朝は快晴だった。三俣~双六の稜線は非常に好きなルートの一つである。昨年息子と歩いた事を思い出しながら、ゆっくり写真を撮りながら歩いた。タバコを吸いたいのを我慢し、食べたいのも我慢しながらの道中だった。双六小屋を過ぎ秩父岩を過ぎるにつれ、新穂高の建物らしきものが見えてくる。もう今回の山行も終わりかと思うと、少し悲しくなってきた。笠のテン場付近にも雪があり、最後の晩餐をビール500×2+350×1で締めくくる。

双六からの笠

見慣れた恒例の西側からの槍
第8日
快晴であった。星も綺麗に見えた。朝、食パン半分とお茶を口にして、残りの食料飴一つ。笠が最後の見納めをプレゼントしてくれた。北から南と縦走してきた山々が確認できた。南に小さく富士山・乗鞍・御岳・白山・・・勿論槍穂もばっちり見えた。笠を背にしながらクリヤ谷へ下る。樹林帯に入ると笹が多く滑り、倒木も多かった。土曜の最盛期の週なのに、槍見まで4組しかすれ違わない。ここはマイナールートのようだが、途中で沢をやっているパーティーを2組確認した。このルートが敬遠される一つとして、増水時に沢の渡渉が困難な場所が1箇所ある。(写真参考)今回は問題なかったが、のっけからズブ濡れを避けたければ下りの方が良いかもしれない。槍見へ下山後、ひがくの湯で遊んでそのあと食堂で生ビールに溺れる。休憩室で昼寝まで。寝すぎてバスを乗り過ごすところだった。

笠からの朝焼けの槍

増水時、渡渉困難と思われる沢