~個人山行~

南アルプス・笊ヶ岳 2629.0m

山行期間 08年11月22日(土)~24(祝)
メンバー CL貴堂・川野・宮下・鈴木・工藤
交通手段 自家用車 鈴木
記  録 工藤
行  動  
 11/22(土) 相模原5:05-老平8:10-吊橋9:20-広河原10:35-山の神11:35-桧横手山14:45(ビバーグ)
 11/23(日) 桧横手山6:20-布引山(8:55~9:30)-鞍部10:05-笊ヶ岳(10:55~11:10)-布引山14:45(幕営)
 11/24(祝) 桧横手6:30-桧横手:05-山の神10:10-広河原(10:40~10:55)-吊橋11:35-林道終点12:10-ヴィラ雨畑(12:40~13:00)-かじかの湯(13:45~15:30)甲府南IC16:00-相模原で反省会19:10 

南アルプス"隠れた名峰『笊ヶ岳』へ行って来ました。
まずは今回の立案かつ全ての計画を挙げて下さった鈴木さんへ感謝したいと思います。以前から妙に気になっていたという『笊』。そう思っていらっしゃる方は多いのかこの3日間で出合った登山者は14名と多かった。天候も良く念願の頂に立つことが出来て最高でした。苦しいだけの山では無く沢山学び 沢山笑い この時期にアルプスを歩けて沢山思い出の出来た山旅でした。本当に有難うございました。
11/22(土)車は「ヴィラ雨畑」に許可を頂き旧校舎の校庭に駐車。そこから程無く歩くと老平のゲート。林道に入りいくつか短い橋が出てくる。その中に4mくらいの橋が斜めに傾き今にも外れそうで怖かったが川野さんの後ろに着いて渡った。広河原では渡徒するが水しぶきで濡れた岩が凍っており一瞬ヒヤリとしたがCL貴堂さんが安全な個所を探して下さった。
ここは最後の水場となる為 共同水を各自2.5L確保。冗談と思う程ズッシリと肩にきた。更に追い打ちを掛けるように直ぐに急坂"が始まった。桧横手山までの標高差約1221mがほぼずっと・・・となっていた。又、途中から雪が出てき 次第にこれまで以上の力を足に賭けなければ踏ん張れなくなった。私は久しぶりにストックを使用したが鈴木さんはボッカ訓練"だということでこのあと約4時間続く急坂をあの大きなザックを背に足・腰・肩の力だけで上げていた。(信じられない!!)
急坂は長くキツイが標高を稼いでくれる。私たちは300mを約45分のペースで歩いていたそうだ。そう先輩方が口ぐちに「今年登った山の中で一番キツイかも・・・。」「甲斐駒 黒戸尾根?!そんなの目じゃない・・・」等と話していたのでてっきり新人の私を励まして下さっているのかとその時は思っていた。登山道にはウサギさんの足跡がずーとあった。何とも可愛らしい足なんだろうか。徐々に登りもゆるくなってきた所で『桧横手山』。この日私は雪山のテントを初経験となる。
11/23(日)『桧横手山』2021mだが立派な樹林帯の中なので風も無く静かな朝だった。翌日の天候が下り坂でしたので今日の内に頂を目指した。2250m付近から右手には子笊が良く見えるようになった。スーパー30代"の頃に登った経験のある宮下さんが鮮明に記憶を甦らせていた。『布引山2583.7m』へ到着すると直ぐに鈴木さんから聞いていた「VIP席」はあった。そこは甲府盆地を眺めその奥に長く裾まで伸びるドーンと「富士山」!最高のテント場であった。テントを張りいよいよ 『笊』へと出発です。標高差はさほど無いのだがこのあと なんと鞍部まで200mもグングンと下がって行くのだ。(なかなかの強敵だった。)積雪も一段とあったように感じたがアイゼンを使うことは無かった。
そして登りきれば『笊ヶ岳2629.0m』 そこは 噂通りの360度展望の素晴らしい山頂だった。皆さん 最高の笑顔で暫くの間思い思いの方角を眺めていた。天候も最高であり来年は是非 聖岳を縦走しながら笊ヶ岳を眺めたいと考えつつ 写真を撮り頂を後にした。そして折角だからと小笊に行こうと試みたがこれがまた真下へ道が急降下。。。あまり行く方も少ないのか道も険しそうだったのですんなり敗退?!布引山のVIP席へと戻ることにした。
 テントに戻ったのが12:45。存分に時間はあり大・宴・会!!と行きたかったが"泡"が足りず・・・小宴会!ザンネン。それでもつまみ料理が「子持ししゃも・もつ煮・魚肉ソーセージコショウ焼き・・・」と並び 初日の想定外の急坂のことは1日経てば忘れ 「もっと持って来たら良かった」と鈴木さん。(アルコール)
夕方からは天気図の書き方を宮下さんから教わり翌日の天気を予報するが 目の前に座る富士山の姿からすぐに崩れることは無いと読んだ。荷揚げした共同水は少なくなり水は雪を溶かして作った。雪の中には結構松の葉が入っていたのでCL貴堂さんが優れモノをつかって濾過して下さった。為るほど!!
11/24(月)南アルプスの森林限界は高く朝まで風でテントが揺れることはなかった。日の出と共にオレンジ色に染まっていく富士山はとても幻想的でした。気温約-8℃。
下山時はアイゼンをはめた。ガチガチに凍っている個所はなかったが嫌な感じの個所はあった。また雪質がサラサラしておりグッと締まる感じがなくてアイゼンを付けなかったみなさんは下りも気が抜けない様子でした。私は2番目に歩いていたが時折 後ろのほうで物凄い音と「ウワー!」と言う声が聞こえていた。いつしか こけるとポイントが加算されるゲームが開催され宮下さんと鈴木さんが首位を争っていた。判定は際どいコケ具合もあったりして結構面白かった。もちろんアイゼンを填めていた川野さんと私が滑るとポイントは2倍制と厳しかったがスーパーアイゼンが滑るハズも無かった。
言い忘れていましたが今回私が履いていた冬靴は初おろしだった。足首がやわらかくて皮がむけるなどのハプニングも無く履き心地はとっても良かった。教えてくださった鈴木さん(笑) 多感謝です。

目玉焼き 熊五郎さん
布引山 急登続く
笊ヶ岳 富士山・小笊をバックに
    シシャモと泡
VIP席  
VIP席からの富士  
外れそうな橋