-2007年度夏季合宿 A班- 剣岳


記 録 : 坂本
期 日 : 平成19年8月1日(水)~ 8月3日(金)
参加者 : 月野(CL)、松本(SL)、坂本、新保、小林
行 程 : 
8月1日 : 相模原駅3:00 - 6:10扇沢7:30 - 7:46黒部ダム- 9:00黒部平駅9:05 
  - 9:15大観峰 - 9:25室堂9:45 - 10:30雷鳥平 - 13:00別山乗越13:10 
  - 14:10剣沢(幕)
8月2日 : 剣沢5:35 - 6:55一服剣 - 7:38大岩 - 8:00前剣8:10 - 9:25平蔵の頭   
  - 10:20剣岳頂上11:00 - 12:15平蔵の頭 - 3:00剣山荘 - 3:30剣沢
8月3日 : 剣沢5:45 - 6:25剣御前小舎 - 7:44雷鳥平8:05 - 8:55室堂 - 11:15
  扇沢着 - 19:00相模原

記 録 :
8月1日 快晴 15℃

 午前3時に松本さん宅より車で出発し、相模湖より豊科まで高速に 乗った。外は真っ暗だが、月がきれいで、今日は晴れそうだ。
 扇沢に6時10分に着くと、無料駐車場は既に大分車が停まってい る。車中で朝食を取り、準備をして出発する。
 トロリーバスの7時30分始発に乗り、ケーブル、ロープウェイ、トロ リーバスと乗り継ぎ、室堂に着いた。夏休みの林間学校であろう小 学生も中学生も含めて、大勢の人が居た。玉殿湧水で水を汲み、出 発する。
 
 遊歩道を歩き始めると、硫黄の臭いがしてきた。ミクリガ池を過 ぎ、雷鳥平まで行くと、テントがたくさん設営されていて、ここで休憩 する。
 そろそろ道も登山道に変わり、登りがきつくなってきた所で松本さ んの足が攣ったことから、小休憩を断続的に取りながら登った。時 間をかけて剣御前小舎の建つ別山乗越に出ると、剱岳が目の前に 見える。

 ここから剣沢まで下ってキャンプ場に着き、テントを設営してから夕 食の準備に取り掛かかった。松本さんと月野さんが石のテーブルと イスを作ってくれて、5人でにぎやかに食事する。
 明日の剱岳登頂を控えていたので、20時に就寝した。


8月2日 晴れ

 4時に起床し、朝食を手早く済ませて、5時35分に出発した。暗い うちから登っている人がいるようで、一服剣の方向にヘッドランプの 明かりが動いているのが見える。
 30分ほどで剣山荘へ着くと、水場があったので水を飲んでから再 び歩き始めた。
 急な岩山の斜面を登り稜線に出ると、稜線の先に一服剣とその奥 の前剣が立ちはだかっている。未だ未だ剱岳までの道のりは長い。 一服剣を越えて、武蔵のコルまで下り、それから浮石が多い登りとな った。浮石を慎重に登ると、直径7~8mの大岩が見えてきた。近く まで行くと本当に大きい、そして割れ目もたくさんあり、よく崩れない と思う。
 大岩の左側を通り過ぎて尾根上に出た。そこからゆるやかに登っ ていくと前剣山頂だ。やっと剣岳が目の前に見えた。ここで休息を取 る。

 これからは岩場の連続で、鎖があり、悪場では登りと下りのルート が分かれている。鎖を使って降りた所にザレ場があり、アルミの橋が 架かっている。橋の横下駄も手摺り用ロープも無く、すべったら大変 と足が竦む。
 怖かったアルミの橋を通り過ぎてしばらく行くと、カニのタテバイと 言う17mの登りに着いた。前にツアーらしい中年婦人達がハーネス を付けて登っているので、少し時間が掛かると思い、登り終えるのを 待った。
 漸く私達の登る順番となり、月野さんが先頭に、小林さん、坂本、 新保さん、松本さんの順序で登り始めた。足場や手掛かりはたくさん あり、鎖や鉄杭はしっかりしていたが、高度感があるので下を見ると 怖かった。
 日頃、岩、沢トレーニングしている私達には、下を見なければそれ ほど難しくなかった。無事、カニのタテバイを通過し、ルンゼ状の岩 場を登り切った所が下りのカニのヨコバイへの分岐であった。カニの ヨコバイも少し混んでいる。
 カニのヨコバイを横目に見ながらそのまま登ると、左手からの早月 尾根ルートと合流した所を進むと、もうすぐ剣岳山頂である。
 漸く頂上に到達し、時計を見ると10時20分であった。頂上には
30人位居て満杯である。
 全員の記録写真を撮って貰い、その後、各自一人一人の写真を撮 った。眼下の雲と遠くの高い山も見渡せる360度の展望はすばらし かった。
 携帯がつながるようなので、電波の感度の良い場所を見付け、各 自電話する。小林さんがB班の井山さんへ電話したが繋がらなかっ た。
 剱岳山頂で軽く食事をし、11時に下り始めたが、カニのヨコバイは 最初の一歩の足元が見えなかったので怖い。前の人に足を置く場所 を教えて貰い、降り始めることができた。ヨコバイは僅か二三歩で、 直ぐに垂直な下りとなり、慎重に鎖とアルミ梯子を使って降りた。
 再び鎖場を下り、老朽化したトイレがある平蔵のコルへ着いた。
平蔵の頭を過ぎ、一服剣での眺めは、雪渓と緑のコントラストの素晴 らしさに目を見張るものであった。
 剣山荘に着くと、ホッとして休憩が取れたので、後はのんびりと剣 沢まで下ることができた。剣沢の手前で、私たちを出迎えてくれてい たB班の川野さん井山さん達の顔を見て、非常に嬉しかった。
 台風の為にB班の人達が来れるか心配していたが会えて良かっ た。B班は予定通り、明日剱岳に向かって源次郎尾根ルートを目指 すということであった。
 A班とB班の人数分の石のテーブルやイスを男性陣が作ってくれ て、私達A班の初登頂のお祝いと明日のB班の健闘を祈念して乾杯 した後に、夕食となった。
 明日、奥大日岳を登る予定であったが、台風の影響で天候が下り 坂なので、一日早く切り上げて明日下山する方向で、明朝の様子を 見ることにした。
 
 夕食の後片付けも終わり、20時には全員が就寝した。


8月3日 曇り 13.5℃

 朝4時に起床したが、B班は予定通り4時に出発したようだ。
朝食を摂っているうちに空が明るくなってきたが、雲の厚い所と青空 の所があり、昨晩の方向の通り下山することになった。
 朝食後、テントをたたみ、パッキング他の準備が完了したので、5 時45分に出発できた。剣御前小舎前まで天候を気にしながら歩い て、予定通り6時25分には着くことができた。
 そこでトイレ休憩を取り、初登頂に成功した黒い剱岳を振り返りな がら、満足感と共に雷鳥平を目指した。
 剱岳を制覇した帰り道なので、全員が黙々と歩いていたのが印象 深く、10時30分には雷鳥平に着いた。雷鳥平には多くの観光客と 登山者が居て、結構広い木道であったが込み合っていた。
 木道の先は整地された石の道や階段で、それを過ぎると室堂であ った。室堂で汗臭い服を着替えて、トロリーバス、ロープウェイ、ケー ブルカー、トロリーバスと乗り継ぎ、11時15分には扇沢に着いた。
 バス停構内から外へ出て剣岳の方向を見ると、空はどんより曇り、 山全体にガスがかかり山が見えなかった。
 松本さんの車に乗り込み、汗を流すために調査済みの薬師の湯 温泉へ向かう。1時間ほど湯につかり、心身ともにリフレッシュしてか ら、一路相模原へ。
 18時に田名に着き、反省会をしてから解散した。